2007年04月04日

南も北も

沖縄の集団自殺のことが云々されています。

日本軍が、自国の民間人にたいして、自殺をどうこうするなどということは、まずありえないのでは?

なぜなら、軍の考え方は実戦部隊においては、民間人は足手まといだったからです。一般人のいるところでは、うまく戦えないというのが、指揮官から兵隊たちにいたるまでの考え方でした。

かれらは、ごく普通に当然のこととして、そう考えていた。
このことは、沖縄に限らず満州や樺太でも同じです。
それは残された様々な証言や、戦史戦記の言葉の端々にみられます。
「まず、女子供は先に早く内地に帰りなさい」
それが、「軍」の考え方でした。

沖縄戦でも、九州へ避難する様に再三すすめています。
ただ、すでに船の便がままならなかったり、様々な理由で島に残った人たちも多かったことから、あんな悲劇が起こったのです。

樺太は、終戦後にソ連軍が攻め込んできて戦場になったのですが、北海道に送ろうと苦労しています。

「手榴弾をわたされて・・・」
そういう証言がとり沙汰されてるようですが、手榴弾は実は兵たちにとっても貴重品?だったはずです。

自身の自決用の最後の一発さえ、ままならなかったこともあったとか。

一方で、日本人の民族性とか文化にかかわることも、忘れてはならないはずです。倫理観とか道徳観が、現代とはくらべものにならないほど厳しかった。
これは、なにも軍国主義のせいで強制されたものでもなんでもない。軍国主義とたいそうにいっても、せいぜい何年か何十年のものです。
それよりはるかむかしから、日本人の自分たちを律するものさしが、明確で純粋だったのですね。

一例をあげれば、貞操観念がまるでちがいます。

現代では、「貞操」は死語だそうですから、わからない人にはわからないままでしょうが・・・・・

大正生まれでも、由緒正しい家の娘の嫁入り道具には、懐剣が入ってました。
貞操の危機が迫ったときには、その短刀で喉を突くためのものです。

武士の女房の作法ですが、日本女性一般がほぼ同じ考え方をしていた時代です。
歌舞伎から村芝居にいたるまで、また本や講談浪曲などで、耳目にふれていましたから。
「操を守る」ために自害することは、日本女性にとってごくふつうのことでした。ひとつの美学でさえあった、といったら叱られますか。

いずれにしても集団自決というものも、その延長線上にあったと考えたほうが、真相に近いような気がします。

辱めを受けたくない、辱めを受けては可愛そうだ、そんな思いがひとつになった・・・・・
手榴弾を渡すというのは、そういうことだったはずです。
そこに強制などあるはずがない、そう思います。


自害、自決、自栽、あるいは切腹にしても、特攻もふくめて、さまざまな表現が日本にはあります。
アメリカでは、suicide で一括しますけれど、日本人独特のこういう民族的考え方は、かれらには理解しがたいでしょうね。


もうひとつ、アメリカ兵に対する恐怖心も、相当のものがあったことも忘れてはいけないですね。

銃弾や爆撃によるものは、戦争ですから日本人もわかっていますが、火炎放射器で人を焼き殺すことは、想像を絶するおぞましさだったのです。

沈没した艦の漂流者を、魚雷艇や航空機でわざわざ銃撃するというのも、日本人には卑怯な振る舞いとしか見えなかったですしね。

終戦直後、いよいよ占領軍が上陸するというとき、横浜から伊豆の山奥に疎開しました。当時の六大都市では、ほかでもあったかも知れません。
若い女性は、坊主になれとか、顔を炭で汚せとか、大人たちが真剣に相談したようです。さもなければ、伝手をたどってでも疎開して避難したのです。
後になれば笑い話でも、渦中の人間にとっては、それこそ何をされるかわからない恐怖があったはずです。
そういう時代の空気をよむことは、いろいろな歴史を理解する上で大切なことだと思っています。
いまの尺度だけで、過去を判断してはいけない、と。


あの時点で、二千年近い歴史を持つ国と、わずかに百六十年あまりの歴史しかない国とですから、考え方に大差があるのもしかたないですが・・・・・

すべてが、アメリカスタンダードになった、いまの日本ですけれど、歴史の検証には「時代の目」をあわせもって見ないと、とんだ見当違いをしかねませんね。

それにしても、教科書にああいう表現が採用されたのが、いつからだったのか?
そのことのほうが、知りたいですね。ご存知の方教えてくださいませんか?












posted by shuuin at 18:50| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。